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ー特別高圧の工事に必要な資格は?利用するための条件も解説ー

特別高圧とは、一般家庭や商店で使用する50キロワット未満の電力をはるかに超える2,000キロワット以上の電力です。
電圧も2万ボルトを超えるものであり、100ボルトで使用している一般家庭や商店の低圧電力レベルをはるかに超えます。
そんな電気を扱う設備も工事が必要になります。
今回は、特別高圧の電気工事を手掛けるのに必要な資格や特別高圧の電気を使用する条件についても解説しましょう。

 

特別高圧には電気主任技術者や第一種電気工事士の資格が必要

特別高圧は、冒頭でもお話しした通り一般家庭とは比べ物にならないくらい大きな電力を扱います。
そのため電気主任技術者と呼ばれる専門資格を持った有資格者が点検を担当し、第一種電気工事士が工事する必要があるのです。
ここでは、特別高圧の点検に必要な電気主任技術者や第一種電気工事士について解説しましょう。

 

電気主任技術者とは?

電気主任技術者とは、点検や保管、管理を主に担当する電気設備の専門家です。
いくつか種類があり、特別高圧の点検には最も上のランクとなる第一種の資格が必要になります。
ほかの資格として第二種電気主任技術者は170キロボルト未満の電圧を取り扱い、第三種電気主任技術者は電気工作物の50キロボルト未満の電圧です。

 

特別高圧の変電所などの施設では、全体の点検できる資格として第一種が求められるといえるでしょう。
もちろん、部分的な点検であればこれらの資格さえ持っていれば変電所内に入ることは可能です。

 

第一種電気工事士はどのような電気工事でもできる

第一種電気工事士は、第二種電気工事士ができることすべてと大規模施設の電気工事が可能です。
大規模施設は、特別高圧の電気工事が多いため、必然的に第一種の電気工事士が担当する必要もあります。

 

どのようなところでも特別高圧が利用できる?利用条件を解説

電気工事をする以前にそもそも特別高圧の契約を電力会社と結ぶ必要があります。
なぜなら特別高圧は、発電所で作られた220キロ(22万)ボルトの電力を6万ボルトに下げた電気です。
この6万ボルトは一般家庭の600倍もの電圧であり、安易にどのようなところでも利用できるわけではありません。
そのような利用条件として挙げられるのは、最大電力量をクリアしていること、多くの資金を用意できることです。

 

最大電力量が2,000キロワットを超えている

最大電力量が2,000キロワットを超えている必要があります。
これは小規模な工場や商業施設、ビルではなかなかクリアできない使用電力量です。
そのため、中規模以上の工場や大規模商業施設、超高層ビルといったところが条件をクリアします。

 

多くの資金を用意できる

電気使用量さえクリアすれば名目上特別高圧の電気を扱えるようになり、電気工事も施工できます。
しかし、使用するためには送電線から送られてくる電気を受ける設備や専用の鉄塔を建設する必要があるのです。
これは自前で用意しなければならないため、導入するためには億単位のお金が必要になります。
大規模な施設や工場、ビルなどの建設費用を考えればそこまで高額な費用ではありませんが、一般にはなかなか用意できない金額と言えます。

 

電気主任技術者を選ぶ

特別高圧の設備点検を行う電気主任技術者を選任することも条件です。
特別高圧の電気は施設で直接使用できません。
そのため、変電所などの受電設備を設置する必要があり、さらにそれらの設備を専門的に点検する有資格者を指名する必要があるのです。

 

まとめ

特別高圧は家庭や一般商店で使用する電気の数百倍もの電圧で送電されている電気です。
そのため、安全に使用するには必要な手続きや条件のクリアが契約に求められます。
さらに工事を行う場合も設備の構造や情報に熟知した専門資格が必要であり、電気工事を手掛ける会社でも特別高圧に対応している業者かどうか確認することが重要です。
ただ、よくわからず悩むより特別高圧の電気設備を工事してほしい場合は、まず電気工事会社に問い合わせてみましょう。
きっと対応している企業も多いはずです。